わたしは1950年、イギリス貴族の家系に生まれました。 実父は若くして交通事故で逝去し、実母もまた年をとってから交通事故で亡くなりました。
 貴族のしきたりで幼児期からフランス人の乳母に育てられましたが、壮麗な館、広大な領地(曽祖父の館として、現在はナショナルトラスト管理)があっても家族の温かさや本当の幸せを感じられない生き方に意味を見出せず、貴族社会に疑問を持ちはじめました。
 自身の探求心から19才の時、英国の貴族社会を飛び出して旅に出ました。
 シルクロードを旅する最中にはお金が底をつき、イスタンブールの村々で毎夜歌を歌い、親切な人に宿などを施してもらいながらインドへたどり着きました。歌を歌えば人と人は心を通わせ合うことができます。
 そこで出会った少年から、「ネズミのようにいつも動き回っている人間になるか、象のようなゆったりと過ごす人間になるか」を教えられました。
 その後、所持金もほとんどないまま香港を経て日本に辿り着けたのはたくさんの人々の助けがあったからです。
 日本についてからも紆余曲折ありましたが、今は、京都の大原に住んでいます。
 日本に来てからは2 度の結婚をしました。 現在の夫は山登りが大好きな人です(山岳写真家)。
 古い家を10 年かけて手を入れ、多様なハーブを育てるようになりました。
 その後(のち)本が出版され、その本が製作者の目にとまりNHK の番組が始まりました。
 最近、「美しく生きる」とは何かを考えるようになりました。
 一番に大切にするべきは地球、私たちは子孫に大切なものを残さなければなりません。大原は、山々や木々が美しく、鳥のさえずりの響くとてもいい所です。
 2 年前の夜中、あるメロディーがまるで降りてくるように浮かびました。
 すぐにそのメロディーを録音し、最終的には歌詞をつけて、友人のピアニスト川上ミネさんの協力で「風に舞う」という素晴らしい歌が完成しました。
 最後になりましたが、この京都大原の里で、皆さんと家族のように助け合って「毎日をもっとゆっくりと」暮らして行きたいと思っています。