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カンボジアのグローバル補助金プロジェクト、完了報告

Japanese Drs. provide diagnosis 373 275 20141027_085722 20141027_141545 20141027_151331 20141029_094442 20141027_090052 10405グローバル補助金の最終報告書が財団に無事受理され、ファイルが正式にクローズしたという連絡がございました。 茨木西ロータリークラブ初、当地区初、そして世界で新補助金制度が導入された2013-14年度において承認第1号の日本発のグローバル補助金でありましたから、感慨無量です。

グローバル補助金の申請のきっかけは、2008-09年度に元財団親善奨学生である西口三千恵さんが日本のNGOから医療支援のために派遣されたカンボジアで、現地で別NGOの代表として活動していた元米国軍人のPeter Li博士と活動を共にするところから始まります。

双方の所属先が慈善団体であり、活動の為の財政は厳しく、そこで西口さんが財団奨学生の頃、ホストであった当地区に支援を要請されたのが始まりです。

当初は西口さんの要請に応え、地区国際奉仕委員会や地区内クラブ、あるいはロータリアン個人から財政支援がありましたが、約3年にわたり、Peterや西口さんから御相談を受けるうちに、場当たり的な支援ではなく、彼らの活動場である診療所が自立できるような継続的成果の見込める支援の必要性を痛感しておりました。 そして2013-14年から導入されるグローバル補助金で多額の財政支援、成果の継続性が可能になると言う事を知り、導入の約1年前から数回カンボジアを訪れたり、来日したPeterや西口さんとプロジェクトの立案を開始したのです。

その後、グローバル補助金制度開始直前の20134月には申請、紆余曲折があり4ヶ月もかかってロータリー財団の承認を取り付けました。 カンボジアで補助金口座開設という別のハードルを越えるのに1ヶ月かかりましたが、結局10月には1,200万円もの補助金を現地へ送ることができました。

プロジェクト実行フェーズでも、絶えず問題は起こりました。 プロジェクトの立案と見積の入手は申請の半年以上も前から準備したために、実際に実行の段階では現地のニーズが微妙に変化していたり、為替や物価の変動もあり、何度も予算の見直しが必要となりました。 財団の補助金ルールではその度に財団への連絡と承認を受ける事が必要になり、何度財団および現地とやりとりしたかわかりません。

プロジェクトの柱であるリハビリ用施設とプールの完成は、申請から1年半たった20149月、さらにもう一本の柱である理学療法士育成トレーニングは同年10月末に完了致しました。

中間報告書は昨年10月に提出し、最終報告書は昨年12月末に提出しましたが、数度にわたって追加情報を求められました。

申請後の財団の補助金ルールの変更、カンボジアの銀行の特殊性もさることながら、現地の関係者がプロジェクト途上で事件に巻き込まれたり、精神的に参って投げ出しそうになったり・・・その度にカンボジアや東京まで足を運びました。私自身、何度投げ出そうと思ったかわかりませんが、西口さん、Peterはもとより福家直前DGとご子息の福家顕宏医師、タイの地区やロータリアン皆様の理解と御支援を頂き、やり遂げられた次第です。

肝心のプロジェクトの成果ですが、29名の理学療法士が生まれ、アンケートの結果1733名の人々から医療サービスが改善されたと回答し、診療所への入院患者が述べ58名を数え、収入も一日100ドルとなったとの報告がございました。

大変な労力と時間を費やしましたが、現地の医療の発展と貧しい患者の為にほんの少しでもお役に立てたとしたらこれほど幸せな事はありません。

ロータリーデー &ポリオデー@茨木市

集合!毎年、茨木市では7月最後の土日に「茨木フェスティバル」(市民祭り)が開催されます。 茨木西RCでは毎年子供達に輪投げを楽しんでもらい、その収益金で交通標識を購入し、地域の通学路に設置してきました。 今年はこの祭りをガバナーが推奨される『ロータリーデー』と位置づけ、茨木3RC(茨木・茨木東・茨木西)と茨木RACが共同で、ロータリーとポリオ・プラスの広報活動も併せて実施しました。 泉ガバナーもわざわざ駆けつけて下さり応援を頂きました結果、市民や関係者の皆様から沢山の浄財が集まりました。 国際ロータリーも2014年10月24日を「世界ポリオデー」として、世界中の地区やクラブにポリオに関する活動を推奨していますが、我々茨木のロータリアンはいち早く達成できたと関係者一同、喜んでいます。集合

 

ポリオ広報

ポリオ広報

DGと

茨木西幟

 

 

茨木市『ロータリーデー』ロータリーとポリオを広報

 

グローバル補助金(人道奉仕)第一号 カンボジア

 

患者待合室

診察を待つ患者の皆様

脊髄損傷患者の子供

脊髄を交通事故で損傷した患者から生まれた女の子

救急車両1

日本から寄付された救急車両

GHC外観

プロジェクトの実施場所、グラフィス診療所

茨木西ロータリークラブは、カンボジアでリハビリ施設の増築と、現地理学療法士の育成を目的としたグローバル補助金プロジェクトを昨年4月に申請、8月に承認を受け、10月には補助金約110,000ドルを受領、現在活動中です。 これは、財団の新補助金制度が全世界で導入された今年度、日本第一号の承認プロジェクトとなりました。
カンボジアはその経済発展に伴い、交通事故が激増しています。先進国ならリハビリにより社会復帰可能な患者が、理学療法士はもとよりリハビリという治療概念が定着していない現在のカンボジアの医療水準では、患者が寝たきりあるいは身障者として一生貧困家庭の負担になって行く事が多く、リハビリ施設の整備と理学療法士の育成が火急の課題です。 当該プロジェクトでは、現地で貧困患者のために設立され、医療サービスや救急医療を提供する診療所において、リハビリ施設の増築を行っています。 
新しいリハビリ施設の開所で富裕層の患者を取り込むことが可能となれば、診療所が経済的自立を果たし、今後も長期にわたり貧困層の患者への医療提供を実現することができます。 
またボランティア旅行者として日本から整形外科医を派遣、現地で理学療法士を育成することにより、交通事故被害者の社会復帰を促す事ができます。 さらに、理学療法の受講生は、カンボジア国立病院/公立病院より派遣されてきますので、理学療法の技術が国内医療機関へ波及すると同時に、カンボジアにおけるリハビリ治療の定着が期待されています。 プロジェクトの成果が受益社会の手によって、継続されていく活動です。